部署の異動や昇進などで職務や職位が変わることは多かれ少なかれストレスがあります。新年度の始まりは、新入職員への対応に追われがちですが、部署の異動や昇進する中堅職員のメンタルヘルスにも注意が必要です。そこで、今回は、部署の異動や昇進する中堅職員に対するメンタルヘルス対策について書いていきたいと思います。
●部署の異動や昇進による不安や心配を受け止める
ベテランだからといえ、部署が変われば仕事の進め方や人間関係が変わり、その部署では新入職員と同じです。また、昇進した場合、スタッフとして優秀だったとはいえ、中間管理職としては新人です。そのため、「ベテランだから」「主任だから」という言葉は、過度なプレッシャーを与えるだけです。管理職は、部署異動や昇進の不安や心配を受け止め、安心感を与えることが大切です。
●メンタルヘルス不調のサインに気づく
メンタルヘルス不調は行動面、心理面、身体面に何らかのサインが現れます。管理職は、部下の日頃の言動から、メンタルヘルス不調のサインを見逃さないことが大切です。
【行動面】
・欠勤、遅刻、早退が多くなった・残業が増えた・仕事の能率が低下した
・思考力が低下し、簡単なことも決められない・ミスが増えた
・会議や職場での発言が減った・人と交流を避けるようになった
・身だしなみが乱れている・飲酒量が増えたり、生活が乱れてきた
【心理面】
・不安感が強い・落ち込む・イライラしたり、泣いたり、感情の起伏が激しくなった・無気力
【身体面】
・体調不良を訴える・食欲がない・不眠
●「いつもと違う」「何となく変だ」という部下の様子に気づいたら、声をかける
責任感が強く真面目に頑張って仕事をしているスタッフはなかなか自分からメンタルヘルス不調を訴えません。「いつもと違う」と感じたら、さりげなく声をかけて仕事の様子や体調について聴くことが大切です。
(株式会社Leap 研修事業部長 関弘子)
Leapの研修
●「Leap」では組織と個々のパフォーマンスが活性化するための人材育成をめざし、医療・介護・福祉現場で必要な「マインド」と「スキル」の向上めざした研修を行います。
●机上での学びでなく、実践できる学びを重視し、現場経験が豊富な講師が事例をもとに参加型の研修を通して、自ら考え動ける人材の育成をめざします。
慢性的な人員不足の医療・介護現場では、新入職員ができる限り早く戦力になってほしいと期待するものです。そして、戦力として育てるにはOJTが不可欠で、その重要性が見直されてきています。しかし、OJTの指導体制を作ってみたものの、うまく機能していないことが多くあります。
【OJTがうまく機能しないケースとその弊害】
●先輩スタッフの見様見真似で覚えさせる
OJTとは、上司や先輩が職務を通して、職務に必要な態度や価値観、知識、技能、などを “意図的” “計画的”“継続的”に取り組む育成・指導の活動です。現場に放り込んで仕事のコツや要領を先輩スタッフの見様見真似で覚えさせるという「無計画」「行き当たりばったり」の指導は、OJTとはいえません。更に、その日の指導者によって指導の内容や方法が違うとことで新入職員の混乱・不安・不満につながります。
●現場のOJT指導者に任せっきりになっている
日常業務のあらゆる場面がOJTの機会です。OJT指導者もシフトで動いているので、新入職員の一人のOJT指導者が担うには限界があります。OJT指導者は「できるだけ早く戦力になるように新入職員を育てる」という責任感を一人で背負うことが大きなストレスとなります。
前回まで、新入職員を育成するためのOJT指導者研修は、新入職員の受け入れ準備としてとても重要だと書いてきました。しかし、OJT指導者を育成するだけでは、OJTはうまく機能しません。新入職員のOJTがうまく機能するためには管理職によるOJTの土台づくりがとても重要です。
新入職員のOJTをうまく機能させる土台作りのポイントは以下の2つです。
1.部署ぐるみでOJTに取り組む職場風土をつくる
日常業務のあらゆる場面がOJTの機会です。まずは、どのような人材を育てたいのかという育成方針を明確にし、部署で共有しましょう。そして、新入職員のOJTをOJT指導者に任せっきりにせず、育成計画や進捗状を部署全体で共有する機会を持ちましょう。部署全体で同じ方向で指導することは、指導の違いによる新入職員の混乱や不安、不満がなくなります。
2.OJT指導者の支援体制をつくる
管理職は、スタッフ全員に日常業務のあらゆる場面がOJTの機会であることを伝えましょう。そして、OJT指導者とそれ例外のスタッフとの連携体制を整えましょう。また、管理職はOJT指導者に任せっきりにならず、進捗状況を確認し助言したり、OJT指導者が困った時に相談できる関係をつくることが大切です。
管理職が上記の2つのポイントを踏まえ、OJT指導者を支援することが新入職員のOJTをうまく機能させることにつながります。
(株式会社Leap 研修事業部長 関弘子)
Leapの研修
●「Leap」では組織と個々のパフォーマンスが活性化するための人材育成をめざし、医療・介護・福祉現場で必要な「マインド」と「スキル」の向上めざした研修を行います。
●机上での学びでなく、実践できる学びを重視し、現場経験が豊富な講師が事例をもとに参加型の研修を通して、自ら考え動ける人材の育成をめざします。
医療・介護現場の人材育成はOJTが不可欠です。しかし、人員不足の現場では、基本的なOJT指導法を学ぶこともないままOJT指導者を任され、手探りで指導をしているケースが多くあります。このような状況では、OJTの成果はあまり上がらず、OJT指導者にとって新入職員の指導が大きなストレスとなりメンタル不調になるケースもあります。また、同じ組織でも指導者によって指導の内容や方法が違うことにより若手職員が不安や不満を感じ、メンタル不調や離職するケースもあります。そのため、新入職員を育成するためのOJT指導者研修は、新入職員の受け入れ準備としてとても重要です。
OJT指導者研修で押さえておきたいポイントについてシリーズで書いていきたいと思います。今回は、「OJTの基本」です。OJTの具体的な指導方法に焦点が行きがちですが、OJTを効果的に進めるためには、OJTについて正しく理解することがとても大切です。
【OJTとは】
OJTとは、上司や先輩が職務を通して、職務に必要な態度や価値観、知識、技能、などを “意図的” “計画的”“継続的”に取り組む育成・指導の活動です。
現場に放り込んで仕事のコツや要領をOJT指導者や先輩の見様見真似で覚えさせるという「無計画」「行き当たりばったり」の指導は、OJTではありません。このような指導は、新入職員に業務のこなし方を教えているだけで、医療・介護の専門職としての態度、倫理観、アセスメント能力、実践力の育成にはつながりません。医療・介護の専門職として自立した人材を育てるためには、次の6つのステップで進める必要があります。
【OJTの6つの基本ステップ】
1.求められる職員像の明確化
2.到達目標の設定
3.育成計画の立案
4.OJTの実施
5.評価
6.振り返りと次の課題設定
新入職員を受け入れる準備として、先ずは「どのような人材を育てたいのか」「どのような知識・技術が必要なのか」を明確にしておきましょう。
(株式会社Leap 研修事業部長 関弘子)
Leapの研修
●「Leap」では組織と個々のパフォーマンスが活性化するための人材育成をめざし、医療・介護・福祉現場で必要な「マインド」と「スキル」の向上めざした研修を行います。
●机上での学びでなく、実践できる学びを重視し、現場経験が豊富な講師が事例をもとに参加型の研修を通して、自ら考え動ける人材の育成をめざします。
医療・介護現場の人材育成はOJTが不可欠です。しかし、人員不足の現場では、基本的なOJT指導法を学ぶこともないままOJT指導者を任され、手探りで指導をしているケースが多くあります。このような状況では、OJTの成果はあまり上がらず、OJT指導者にとって新入職員の指導が大きなストレスとなりメンタル不調になるケースもあります。また、同じ組織でも指導者によって指導の内容や方法が違うことにより若手職員が不安や不満を感じ、メンタル不調や離職するケースもあります。そのため、新入職員を育成するためのOJT指導者研修は、新入職員の受け入れ準備としてとても重要です。
OJT指導者研修で押さえておきたいポイントについてシリーズで書いていきたいと思います。今回は「リスク回避につながる新入職員とのコミュニケーション」です。
前回、「報・連・相」は組織のコミュニケーションの根幹で、医療・介護現場では、チームワークやリスクマネジメントにおいて重要な要素と書きました。「新入職員に資料の準備を頼んだけど、自分と思っていたものと全く違う・・・」「次のケアを始める前に報告してほしかったのに・・・」 ちゃんと指示を出したはずなのに、なぜか新入職員に伝わらないということがあります。このようなアクシデント・インシデントを防ぐためには、報・連・相が『形式的なもの』でなく、『リスク回避につながるコミュニケーション』にすることです。
OJT指導者に求められる『リスク回避につながるコミュニケーション』のポイントは、次の3つです。
1.聞く
OJT指導者は、冷静にしっかり新入職員の話を聞きましょう。新入職員の話の中から問題発生の原因と解決の糸口が見えてきます。
2.伝える
新入職員が仕事のイメージができるような具体性とわかりやすさが大きなポイントです。OJT指導者は、「報告すべき内容やタイミングについての要望」「自分の考え」「新入職員にやってほしいこと」を具体的にわかりやすく伝えましょう。この際に、やってはいけないことを伝えることも大切です。
3.確認する
最後に必ず、OJT指導者からスタッフに質問を投げかけ、指示の内容を確認しましょう。OJT指導者と新入職員との認識のずれをなくすことがインシデント・アクシデントを防ぐためには、これがとても大事なことなのです。
OJT指導者が上記の3つの要素を心に留めながら新入職員の指導を行うことでリスクマネジメントの効果が見られます。
(株式会社Leap 研修事業部長 関弘子)
Leapの研修
●「Leap」では組織と個々のパフォーマンスが活性化するための人材育成をめざし、医療・介護・福祉現場で必要な「マインド」と「スキル」の向上めざした研修を行います。
●机上での学びでなく、実践できる学びを重視し、現場経験が豊富な講師が事例をもとに参加型の研修を通して、自ら考え動ける人材の育成をめざします。
医療・介護現場の人材育成はOJTが不可欠です。しかし、人員不足の現場では、基本的なOJT指導法を学ぶこともないままOJT指導者を任され、手探りで指導をしているケースが多くあります。このような状況では、OJTの成果はあまり上がらず、OJT指導者にとって新入職員の指導が大きなストレスとなりメンタル不調になるケースもあります。また、同じ組織でも指導者によって指導の内容や方法が違うことにより若手職員が不安や不満を感じ、メンタル不調や離職するケースもあります。そのため、新入職員を育成するためのOJT指導者研修は、新入職員の受け入れ準備としてとても重要です。
OJT指導者研修で押さえておきたいポイントについてシリーズで書いていきたいと思います。今回は、「報・連・相」です。
「報・連・相」は組織のコミュニケーションの根幹で、医療・介護現場では、チームワークやリスクマネジメントにおいて重要な要素です。しかし、「どうしてもっと早く報告してくれなかったの??」「一言相談してくれれば良かったのに・・・」ということが指導の場面で起こります。
新入職員が「報・連・相」ができない原因は、以下のことが考えられます。
1.「報・連・相」の仕方がわからない
2.新入職員が「報・連・相」ができない環境
OJT指導者は、このことを理解して新入職員の指導方法を考える必要があります。新入職員からの「報・連・相」に対するOJT指導者の対応が、「報・連・相」ができない環境を作り出していることが多々あります。
新入職員が「報・連・相」をしなくなる6つの要素があります。
1.指示の仕方があいまい
2.指導されることに一貫性がない
3.相談しても明確な答えが返ってこない
4.関心を持って話を聞いてくれない
5.失敗した時に責められる
6.すぐ感情的になる
OJT指導者が上記の6つの要素を心に留めながら新入職員の指導を行うことで指導の効果が見られるようになると思います。
(株式会社Leap 研修事業部長 関弘子)
Leapの研修
●「Leap」では組織と個々のパフォーマンスが活性化するための人材育成をめざし、医療・介護・福祉現場で必要な「マインド」と「スキル」の向上めざした研修を行います。
●机上での学びでなく、実践できる学びを重視し、現場経験が豊富な講師が事例をもとに参加型の研修を通して、自ら考え動ける人材の育成をめざします。